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フィオッコ調査 [パガニーニへの道 II]

来年の曲は、フィオッコのアレグロと決まる。
早速、予習ということで弾いてみたところ、48というメトロノームのテンポではあるが、それほど難しい箇所もなくスラスラと弾けた。ポジション移動もそれほど多くなく、中間部の装飾音の連続をクリアーできれば問題ないのだろうと思う。
さてフィオッコ(≒ひよっこ)という面白い名前の作曲家だが、イタリア人かなあと思っていたら父はヴェネツィア出身のベルギー人らしい。鈴木バイオリン教本には、たまに珍しい作曲家が取り上げられることがあるが、こういう作曲家に出会うのも楽しみの一つである。


さて、どんな作品があるのか調べてみたらなかなか良い曲が目白押し。傾向としては明るめのはきはきとしたテンポの良い曲が多いことか。フィオッコの「ミサ・ソレムニス」などは、その好例かもしれない。ミサ・ソレムニスというと何となく重い感じがするのだが、とても聴きやすいし、短い曲で繋がっていくので楽しみながら聴くことができた。ヘンデルが好きな人ならたぶん気に入るだろう。以下のアルバムに納められている「アヴェ・マリア」も深みがある名曲だ。


フィオッコ:ミサ・ソレムニス/アヴェ・マリア/大いなる宴をなした人が

フィオッコ:ミサ・ソレムニス/アヴェ・マリア/大いなる宴をなした人が

  • アーティスト: フィオッコ,パトリック・ペール,カペラ・ブルジェンシス,コレギウム・インストゥルメンターレ・ブルジェンセ,グレタ・ド・レイヘール,ヒルデ・コッペ,ジャン・ニルエ 他
  • 出版社/メーカー: Naxos
  • 発売日: 2003/06/01
  • メディア: CD



さて、この曲は西崎崇子さんの演奏でナクソス・ライブラリーで聴くことができる。

http://ml.naxos.jp/work/364693

聴いて見たが、なんか練習曲ぽく弾いているのが嫌。この当時(1700年代)の雰囲気がまるでない。これではクラシック音楽ではなく、コンクール・ミュージックだ。最近は古楽研究が進んでいるのにこれでは.....(以下、略)。まだこの演奏には愛があるが、これなんか酷い演奏。作曲家の様式を冒涜している。音楽はスポーツではないのだ。

http://ml.naxos.jp/work/509974

で、現役バイオリニストの演奏が役に立たないので、この曲の原曲であるチェンバロの演奏で聴いてみた。

●フィオッコ:24のクラヴサン曲集組曲第1番, 第2番
http://ml.naxos.jp/work/216004
  
そうこれだよ。これ。古楽はこうじゃなくちゃね。この装飾音の入れるときのテンポの動かし方、微妙なさじ加減がわかるかな。研究の深さが違う。楽典など古楽の世界では非常識になるのだ。旋律がバイオリンならさらに良いのに。

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